
私は日系四世、ブラジルのサンパウロ州北部にある都市、SÃO JOSÉ DO RIO PRETO生まれです。
(サン・ジョゼ・ド・リオ・プレト)
父方の曽祖母が沖縄出身の日本人で、母はイタリアとスペインのハーフです。
ブラジルから日本へは、片道30時間くらいかかります。とても遠いんですよね(T ^ T)
ブラジルではポルトガル語を話します。
そう!ブラジル語ではないんです。
みなさんはその国の歴史や人々の生活環境などによって生まれた独自の言葉があるのをご存知でしょうか?
それは一言で他言語に翻訳することが困難な言葉です。
特にポルトガル語の翻訳は難しいとされていて、
私がみなさんに紹介したいポルトガル語のSAUDADE(サウダージ)という言葉はその中のひとつです。
因みに、「翻訳できない世界の言葉」には52の単語が紹介されていて、その中にはSAUDADEがあります。
意味は「郷愁」「憧憬」「思慕」「切なさ」「愛」など、様々な意味を持つ言葉です。
単に日本語で訳すには物足りない、深い意味合いを持っています。
人や場所へのサウダージ:故郷を離れた人が、故郷を懐かしむ気持ち
思い出へのサウダージ:若い頃の思い出を懐かしむ気持ち
過去へのサウダージ:過ぎ去った時間や出来事を懐かしむ気持ち
愛する人との別れでのサウダージ:恋人との別れ際に、また会いたいという気持ち。家族に会いたい気持ち
こんな感じで、今になってはどうやっても手の届かない過去に対する「憧れ」的な意味も含むなど、心の微妙な動きを表現しているため、他の言葉には簡単に置き換えることができない複雑なニュアンスを含んでいるSAUDADEという言葉。
SAUDADEはパッション溢れるブラジルの国民性がでている素敵な言葉だと思います。
ポルトガル語に訳せない日本語もあります。
例えば、「いただきます」。
他にはどんなものがあるのか、みなさんも考えてみてください(^∇^)

