人生の楽しみをもう一度

私は作業療法士(機能訓練指導員)として働いています。

私は利用者の皆さんが元気で活き活きと過ごすための活動を沢山つくりたい、という想いで知多のデイサービスメロディに入社しました。
その後、「海が好き」という私の趣味(?)を汲んで頂き、デイサービスメロディseaへ移動となり、いちから立ち上げに携わらせていただきました。入社時の想いはここメロディseaでも変わらずに続いています。

私の一番の願い利用者さんが生き生きと過ごし人生を楽しんでもらうことです。
今回は、デイサービスメロディseaで輝く利用者さんと、それを支える取り組みを紹介したいと思います!
たくさんありますが3分程で読めますので、皆さんのお時間を少しだけください。

デイサービスメロディseaのある知多半島の美浜町は
海あり、畑あり、農場あり とても風情のある地域です。
特に施設の前はオーシャンビューで来るだけでちょっとした観光気分になります。

海を眺めてハーモニカを吹いたり     遊んだり        散歩したり お茶会をしたり

施設から少し足を延ばして近所を散歩すると、せこ道(この辺りの言葉で“狭い脇道”という意味です)や、畑や牧場があり知多半島のゆったりした雰囲気を感じられます。

高台に上がって海を一望     農場と畑の周りを散歩      歴史を感じる地域を散策

車の通れないせこ道      竹藪もある牧歌的な裏

そんな場所ですから、送迎業務は街を走るのとは一味違います。
台風がこれば海からの波が防波堤を越えて送迎ルートが浸水…雪で道路が凍結…
農道や、せこ道、時には急斜面を通りながら、無事に利用者様を送り届ける送迎ミッションは地域ならではです。
無事に皆さんを送り届け、海に沈む夕日や上ってくる月を眺めるひとときは、ほっとする格別な時間です。

さて、私の仕事は作業療法士ですが、それってどんな仕事?とよく聞かれます。
作業療法では人が行うすべての活動を「作業」と呼びます。
例えば「身の回りのこと」、「家事」「役割や仕事」「趣味」「楽しみ」「その人が望む生き方」など
こうした活動(作業)をかなえるお手伝い全てが作業療法士の仕事だと私は思っています。
メロディseaでは利用者さんの生活能力を高めたり、価値観や強み、人生の経験を生かしてもらうためのいろいろな仕掛けを作っています。

元気に動ける体づくり

身の回りのこと(これはお風呂に入る)ための体操や練習会

皆さんが主役の音楽祭 歌好きみんなでこの日のために練習しました

利用者さんが先生役!昔指導していた工作をデイの皆さんと。段取りも材料も先生役の利用者さんが準備しました。参加者の皆さんは完成した作品を見てにっこり。先生も教えるやりがいをもう一度感じることが出来ました。

畑仕事が盛んな知多半島南部では畑の先生役がたくさんみえます

土づくりのプロ、草取りのプロ、監督のプロ、皆さん何かのプロフェッショナルです!
先生役として、一緒に畑仕事をする仲間として、皆さん生き生きと参加されます。

メロディseaが開設5年目を迎え、利用者様からは以下のような声をいただくようになりました。
「頭や体をしっかり動かせて日常生活が楽になった」
「仲間ができて楽しくすごせる」
「役割を持てて充実している」
「人や地域とのつながりをもう一度感じられる」
こうした声を励みに、今後も私たちの提供する活動を通して、地域の皆様が生き生きと暮らすお手伝いを続けたいと思っています。

私が作業療法士としてこの仕事をするうえで大切にしている信念があります

「自分の人生に自分で責任を持つ」

この言葉は学生時代に恩師から教わったもので、今も私の支援の基本となっています。
食べて、寝て、排せつすることだけが支援でなく
買い物をしたり、家事をしたり、人間関係を続けたり、馴染みの場所や新しい場所に関わり続けること、誰かの役に立って感謝される
そういう当たり前の日常や人生を、自分で責任を持って選択できるようにすることが地域に暮らす方への支援だと思います。それを取り戻せるような“きっかけ”となる活動や場をたくさん作っていきたいですね。

 

自分で見て選んで買うこと    家事をすること      誰かのためにする仕事

地域の季節、行事や場所新しいニュースもまだまだ自分ごととして感じてほしい
馴染みの場所や新しい場所にどんどん出かけました。地域とのつながりを感じることが大事な元気の源です。

最後に、デイサービスメロディseaと地域がつながる取り組みをご紹介します。
利用者さんの「美浜町の役に立ちたい!」という思いから、地域清掃活動「クリーンウォーク」を行っています。

この活動では、利用者さんと職員が美浜町の地域を散歩しながらゴミ拾いをします。はじめは施設周辺から始め、今では河和港の浜辺まで清掃エリアが広がりました。

清掃しながら歩くことは、体や心の機能を多く使う良い機会となり、地域のためという目的が利用者さんの大きなモチベーションになっています。
準備や安全管理など職員にとっては大変なことが多い屋外での活動ですが、歩く能力や状況判断ができるかを把握してのぞむようにしています。
この活動は美浜町の地域広報誌にも取り上げられました。「見たよ!載ったね」と嬉しそうな声が聞こえます。利用者さんが達成感を感じて笑顔になるのが、やってよかったなと思う瞬間です。


誰かのために役立つことは人を元気にする力があります。
これからもそれを実現するための仕組みづくりをしていきたいですね。

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