私の好きなもの、そして犬

こんにちは、事務の菊地春香です。
訪看と訪看東海の事務を兼務していて、日頃から皆さんには大変お世話になっております。

新美愛香さんからバトンの予告をされ早数ヶ月、何を書くかずっと迷っていました。迷いに迷った結果、好きな漫画のお話をさせてもらうことにしました。
記載理由としては「『今の考え方』に影響を与えたもの」とこじつけ、少しお付き合いいただければ幸いです。

今回話題に出すのは
 ワールドトリガー 著者:葦原大介
(異世界からの侵略者と戦うお話です)
通称ワートリ、もし単行本をお持ちの方は28巻をお手元にどうぞ。

私は昔から真面目だけが取り柄でした。ただ真面目に良い子でやってきて、だけど不器用で要領が悪くて空気を察することができない。
社会人になる前くらいから躓き始め、留年も休職も経験しました。
今でこそこうしてメロディで皆さんに支えてもらいながら働くことができていますが、ここにたどり着くまでには何度も転んで、親にも心配をたくさんかけました。それはまあ酷いもので、そんな私を見守ってくれた親や友人には感謝しかありません。
で、漫画の話をするのに何でこんな湿っぽい話をしているのかと言いますとですね。今回お話するエピソードで、救われたような気がしたからです。

28巻にて、周囲との能力の差を感じ壁にぶち当たって悩んでいる若村麓郎に対し、臨時部隊の同チームメイトであるヒュースがアドバイスを請われ通称「お悩み相談室」を行います(詳細を話すと長〜〜〜くなるので割愛)。
結果としては、若村くんは飛び抜けて優秀なチームメイトがいたがために、今まで特に壁に当たらずにチームでここまで来れてしまった。つまり個人の力としては身についていなかった訳です。自分の実力は、自分が思っているよりも実は下のレベルにいて、本人の認識よりも高すぎる壁に挑んでいたんですね。ここでは他にも「期限を決める」「足踏み」の話もあるのですが…さらに長くなるので…

私は社会人になってから「目標が高い」「もう少し低い目標を」と言われることがありました。その場では理解したつもりになっていましたが、実は全然理解できていなかったのだと今になってみればわかります。
私の場合、真面目にちゃんとやってるんだから皆と同じくらいできてるはず、できていないとおかしい、という思い込みをしていたような気がします。
自分の能力を見誤っているから目標設定も上手くいかないし、高い壁は登れない。振り返ってみるとかなりしんどいですね。

ひとまず自分の立ち位置はわかりました。だけどステップの一番下の段さえ登れなかったら、一段登る力すらなかったとしたら?自信を失くしている若村くんに対してヒュースは言います。

「刻むんだ」
「目の前の一段を登るために必要な要素を、一段の中でさらに刻んで、自分が登れる小さいステップを作るんだ」
「その行動を、努力と呼ぶ」
(28巻237ページより)

これは心に刻みたい台詞No.1です(菊地調べ)。なるほどそういうことか、と…。

でもこれ、もし小さく細かく刻んでもできなかったら?自分は本当に駄目な人間だって思い知らされるのではないか?若村くんも「それでも壁を一つも越えらんなかったら、救いようがねえ無能ってことの証明じゃねえか」「それを自分で確認するのが、オレは一番怖えぇんだ……!」と仰っております。助けてヒュース。

「……麓郎は、自転車に乗れるか?」
「そりゃ……乗れるけど……」
「なら大丈夫だ、おまえにはできる」
………
「この話には他人は関係ない」
「『自転車に乗れる』という事実が示すのは、おまえは元々できなかったことが訓練次第でできるようになる、ということだ」
「別に自転車じゃなくても、『箸を上手く使える』でもなんでもいい」
「『できるようになった』という無数の事実を忘れるな」
「そして自分に『できる』高さになるまで一段一段を刻んでいけば、必ず今より強くなれる」

「そしてそれが、おまえの自信に変わるんだ」
(28巻241〜244ページ 抜粋)

できるようになったという無数の事実を忘れるな。
できないことに注目ばかりしているけれど、今まで頑張ってきてできるようになったこともたくさんあって、それはちゃんと積み重なっている。
努力を続けるのは楽なことではないけれど、それはいずれ自信に繋がっていく。
当たり前のことだけど、明確に言葉として表現されたことで私の中にストンと落ちた瞬間でした。
漫画読んでてこんなことあるんだ…と、かなりの衝撃でした…。

何度も躓いてきましたが、年を重ねたことや現在は環境に恵まれ、今までが全て繋がっていると前向きに考えられるようになりました。
自分を否定し過ぎずに、少しずつステップが上がれるように。頑張ろうね、若村くん!

最後に。ワールドトリガーおすすめです。まずは9巻まで読んでみてください。こんな紹介してますがSFバトル漫画です。
よろしくお願いします。

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